ドラゴン・タトゥーの女

スクープ取ったはずが訴訟に負けてしまった敏腕記者ミカエルと、
異常者の烙印を押されている天才ハッカーリスベットが、
老実業家に40年前に殺された姪の犯人探しを頼まれる物語。


消えた美少女、呪われた一族、パンクな女の子、と好物がそろっているので、公開をとても楽しみにしていた一本。
原作はすでに読んでいたので、ストーリーはわかったうえで丁寧に見ることができました。


「女を憎む男たち」というのが原作のテーマ。
リスベットは細っこい子どものような体で、そういう男たちに立ち向かっていく。
ちょいフェミな私としてはめっちゃ爽快で、前半の復讐シーンとかいいぞもっとやれと思った。


キャラクターの衣装がかなり完璧で、雰囲気に関しては大満足。
ミレニアムのオフィスや、ヘーデスタの家々もイメージ通りでした。
ただなんとなく、原作が持ってた「濃さ」みたいなものが足らなかったかな、という印象。
原作は上下巻でそれなりのボリュームなので、気に入っていたエピソードがカットされたり、
お金持ち一族の演出がややうすくて、映画だけ見た人にはちょっと分かりにくかった気がする。
セシリアとミカエルの話や、悪いやつの変態ぶりが薄くて、映画だけ見た人には伝わりにくかったのではないかと。
映像や音楽がとてもかっこよかったので、不満というほどではないけれども。


ちなみに話題になっていたモザイク問題、あのシーンそのままでまずいというなら、
前半のリスベットがひどい目に会うシーンのほうがよっぽどショッキングだと思うので、
レイティングの難しさというかを感じました。
(もちろんちょっと種類が違う話と言われたらそれまでなんだけど)


その前に見た「人生はビギナーズ」に出てた二人がこちらにも登場してたのがちょっと面白かったです。
ぜんぜん違う役柄と立場だったし。